私がロゴマークにキャラクターを提案したとき、彼らは半信半疑でした。
ところが1年後、たった3店舗だった加盟店が・・・。
私がカーコンビニ倶楽部の仕事を始めた時、最初は普通にロゴマークを提案していました。もちろん内容には自信がありましたので、すぐに決まると思っていました。しかしそう甘くはありませんでした。会議の場で意見が出ず、いつまでも決まらないのです。最初に話を聞いてから数カ月、どんどん時間は経って行くし、いつまでも売り上げは見込めません。あれは本当に厳しかった。
想像してみてください。
ほとんどこの仕事にかかりきり。養う家族はいる。
先は見えません。焦ります。
1日24時間、心が安らぐときは1秒もありませんでした。
「やっぱりメジャーな仕事は無理なのか・・・・
そもそも無名の俺に新規事業のロゴなんてムリだ」
何度も思いました。
しかし、「なんとしてでもこの仕事はモノにしたい。
家族や知人に“このロゴ俺が作ったんだぜ”と自慢できる仕事をしたい。
新しい立場を築きたい」との決意で事務所に泊まり込み、
日夜、試行錯誤を続けました。
毎日、毎日ロゴを考えては描き、スタッフにも無理を言いました。既に何百ものアイデアを出しています。ダメもとでキャラクター案も入れてみました。
すると会議の場でふと空気がゆるむのが見えたのです。ダメもとで入れたキャラクター案でした。「よしキャラクターで行こう!」やっと方向性らしき物が見えてきました。
キャラクターをロゴマークに採用することに半信半疑の方も多かったです。しかし、さらに会議を重ねるうちに反応があるキャラクターのルールが少しづつ見えてきました。何が一番大切なのか、そこが見えてきたのです。
光が見えたのです。
冒頭のコピーの続きになりますが、結果的にキャラクターの看板は評判になり、1年後、たった3店舗だった加盟店は3000軒を超えました。
その秘密を知って以来、私が描いたキャラクターは様々な成果を上げています。
アミューズメントマシンショーのキャラクターを作った時には、それまで毎年違うビジュアルだったものが4年連続で同じキャラクターが使われました。基礎装飾と広報宣伝との壁を突き破ったのもそのキャラクターです。
AB Rord Westという旅行雑誌の宣伝材のキャラクターは、そのキャラクターをAB Rord West本紙のキャラクターに採用しようという話が立ち上がりました。その話はAB Rord 全国版との兼ね合いで、Westだけが単独で動く訳にはいかないと立ち消えになりましたが、そのときの宣伝材は業界の展示会で賞をとりました。
反応があるキャラクターのルールを知れば、そういうことができる様になります。
今、好景気と言われながら片方でデフレが続いているという、とても厳しい時代です。私たち広告業界も例外ではありません。だからこそ、ツワイスでは世の中が少しでも明るくなるよう、キャラクターを使って皆さんのご商売のお手伝いをしたい。そう考えています。